隔月で発行されている #少年少女発明クラブニュース に連載している記事の問題と解答(実験方法)を紹介します。
折り目のない新札の千円札の上へ10円玉を、できるだけ早く載せてください。
絶対に千円札に折り目は付けてはいけないという条件です。
【やり方】
千円札の端を持ち折れないように曲げます。
千円札の中心あたりに10円玉を載せます。
千円札を広げていくと、動き易い方とそうでない方があることに気付きます。動き易い方を動かすと一定のところで動きにくくなり、反対側の方が動き易くなっています。
動き易い方を動かし、動かしにくくなりましたら、反対側を動かす、この繰返しで、上に載った10円玉は動きに合わせて移動し、真っ直ぐになった千円札の上にバランスよく載っていられるのです。
【動画で見てみましょう】
10円玉の動きも注目してご覧ください。
【解説】
10円玉は千円札の中心に載っている訳でなく多少ズレて載っています。
千円札の動き易い方は10円玉の重心から離れている方で、動きにくい方は重心に近い方なのです。
よって、動き易い方を動かしていくと、10円玉の重心が近付き動きにくくなり、動きにくかった方が10円玉の重心が離れていきます。
こうして、10円玉の重心から近いか離れているかにより、摩擦の大小が生まれ、10円玉も千円札の動きにより千円札の中心へ移動していくのです。
日常にちょっとした工夫をすると劇的に効果が上がったり、便利になったりします。
こうした発想が発明を生み、そして、それが特許と言った知的財産へと繋がり、商品化されることもあるのです。
科学も学ぶだけではなく、日常を便利にする知識として活用して、初めて先人たちが築き上げてきた科学の恩恵を受けられ、科学という学問の意義が発揮されるのです。
常日ごろ、「ふ」(不、負)を無くすという「気付きの発想」を持っていると、凄い発明家や科学者になれるの近道と言えましょう!
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