【科学実験クイズ】
台車に糸でヘリウム風船を固定します。
その風船を透明な箱で外部とシャットアウトします。
そこで、台車を前進した瞬間、中の風船は前か後ろのどっちへ動くでしょうか?
【答え】
ヘリウム風船は前へ動きます。
【解説】
慣性の法則です。
例えば時速60kmで走っている電車に乗っているとき、自分たちも時速60kmで走っています。
その電車が急ブレーキをかけると、自分たちは前へ倒れますよね。
また、電車が急発進すると自分たちは後ろへ倒れます。
慣性の法則とは、静止している物体は静止し続け、動いている物体はその方向へ動き続ける法則です。
しかしながら、ヘリウム風船は自分たちと反対方向へ動きます。
この場合、台車に自分たちが乗っていれば後ろへ動きますよね。
では、なぜヘリウム風船は前へ動くのか?
それは、中の空気の流れに沿って慣性の法則が働いているからです。
中の空気は慣性の法則により静止し続けようとし、空気は後方の方が密度が大きくなります。
ヘリウム風船は質量が小さいため、その慣性よりも空気の圧力差の影響を受け、空気の密度の小さい方(圧力の小さい方)へ動く、つまり前方へ動いたのです。
日常にちょっとした工夫をすると劇的に効果が上がったり、便利になったりします。
こうした発想が発明を生み、そして、それが特許と言った知的財産へと繋がり、商品化されることもあるのです。
科学も学ぶだけではなく、日常を便利にする知識として活用して、初めて先人たちが築き上げてきた科学の恩恵を受けられ、科学という学問の意義が発揮されるのです。
常日ごろ、「ふ」(不、負)を無くすという「気付きの発想」を持っていると、凄い発明家や科学者になれるの近道と言えましょう!
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