星雲のなかで最も知られていて最も人気の高いと言って過言ではないオリオン大星雲。
書籍などで昔から綺麗だなぁ、こんな写真を撮ってみたいなぁと憧れていたのですが、この度、技術の進歩により自分でも撮影できました!
<撮影 Seestar S50(2分) 2024年3月16日>
人気の秘訣は、やっぱり大きく見えることと、ご覧のとおり、その姿が鳥が羽を広げいるようで美しいからでしょう。
※多少ズレのある天体もあるので、今後撮影し続けて、納得できる画像が撮影できたら差し替えます。
ここでは
と分けてお話ししています。
【オリオン大星雲の基本データ】
天体名 M42(NGC1976)オリオン大星雲(オリオン星雲)
分類 散光星雲(反射星雲)
見かけの等級 4.0
距離 1,300光年
【星のゆりかご~オリオン大星雲】
約1°の広がりを持ち、全天で最も明るい星雲。
フィッシュマウス(魚の口)と言われる暗黒の湾の形が見え、微妙なコントラストが美しいです。
この星雲の中の4重星トラペジウム(不等辺四辺形)は生まれたばかりの星の赤ちゃんです。
星雲はこの星々の光を受けて輝いています。
実はこの星雲の後ろに光を出していない巨大な塵とガスの雲「暗黒星雲」が発見され、オリオン大星雲は、この巨大な暗黒星雲の一部だと分かりました。
この暗黒星雲の奥深くでは、今まさに星が生み出されているのです。
それは未だ中心核に火がついておらず、目で見える姿ではありませんが、今から約1万5千年後には中心核が燃え始め一人前の星として誕生します。
そして5万年後には周りにあるガスを吹き飛ばし、その姿を現します。
星は暗黒星雲が収縮して作られます。
暗黒星雲は何事もなければ収縮することはありませんが、近くで星が大爆発をしたりすると、そのショックが引き金となり収縮して星を作り出します。
オリオン座を形作るたぃさんの若い星たちがここから生まれきたと考えられています。
更に今後も星が作り続けられ、恐らく、あと何万、何十万個の星たちがオリオン大星雲を一部としたオリオン大暗黒星雲から生まれてくると予想されています。
そういった点で、オリオン大星雲は星の生まれる、星のゆりかごと言ったところなのです。
<注意>ここでの記述は2000年ごろにまとめていた資料をそのまま載せていますので、最新の記述とは異なっている場合があります。
【見かけの等級】
見かけの等級とは地球から見たときの天体の明るさ(みかけの明るさ)を表す量のことを言います。1等の違いは約2.5倍です。
地球から肉眼で見える天体は6等級、星で言えば6等星が限界と言われています。
【Mとは】
Mで表される天体はフランスの天文学者シャルル・メシエ(1730-1817年)が作成したメシエカタログに掲載されている星雲・星団に番号をふり一覧を作ったもので、全部で110個あり、Mをつけて表されています。
順番は発見された順番と言われています。
※この時点では銀河と星雲・星団は区別できていませんでした。
ちなみに、NGCはニュージェネラルカタログの略で、天文学者ジョン・レイヤー(デンマーク生まれ)がジェネラルカタログを補足して1888年に発表された星雲・星団や銀河等の天体を7,840個を掲載した天文カタログで、そこに掲載されている星雲・星団や銀河等をNGCがつけられて表されています。
【画像で見るオリオン大星雲の位置】
オリオン座の3つの星が並んだ三ツ星の下にある小さく3つの天体が並んでいるように見える小三ツ星の真ん中がオリオン大星雲です。
肉眼でも4.0等級ですのでうっすらと雲がかった感じに見え、望遠鏡を覗けば緑色っぽく見られます。
オリオン座について興味を持っていただけたら、また星や宇宙に興味を持っていただけたら、まずはこちらをご覧ください。
善ちゃん(北沢善一)が分かり易くオリオン座も含め星空案内をしています。
綺麗な星空が見られる地球でありますように。
天文・宇宙に興味を抱く人が一人でも増えますように。
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