できたときの感動と見た目の不思議さは成功した人しかわからない感動かもしれません。
吊るされた姿が美しい科学実験です。
以下の小冊子への寄稿を読んで挑戦してください。
見易くすると以下の2枚(赤い丸の部分がポイント)のように吊るします。
【用意するもの】
マッチ棒×3本
靴紐
2リットルペットボトルと500mlペットボトル
【実験方法】
靴紐の片側にペットボルトを縛り固定します。
靴紐のもう片側は10cm程度の輪となるように結びます。
机上に1本のマッチ棒を置きペットボトルを紐で吊るし、マッチ棒を2リットルのボトルを錘(おもり)に使い、落ちないようにします。
靴紐の輪の水平方向にマッチ棒を挟み、更に鉛直方向にもう1本のマッチ棒を画像のような角度をつけてはめ込みます。
2リットルのペットボトルを慎重にゆっくりと外しても500mlペットボトルは落ちません。
↓この動画をご覧になった方がやり方を理解し易いと思います。
【理由】
#重心 により落ちません。
重心は物体の重さの中心で、その重心は必ずしも物体内にある訳でなく、形状や状態によって重心は外にも移動します。
そして、支点と重心を結んだ直線が鉛直になっていれば、支点を支えることで物体を安定して支えることができるのです。
500mlペットボトルをマッチ棒3本で支えるのも、机の端とマッチ棒の接点が支点となり、その鉛直下向きに重心のある「紐とマッチ棒と吊るされたペットボトル」という一塊の物体ができるため、落ちないと言う訳です。
机に傘を吊るして落ちないのは、傘の取っ手の机に触れる点と机の接点が支点となり、その鉛直下向きに傘の重心が移動し安定して落ちないと言うことになります(この場合も傘自体に重心はなく取っ手の鉛直下向きに重心があります)。
他にも重心を理解する実験や工作はありますので、合わせてご覧ください。
・【1分間のサイエンスショー「フォークとマッチ棒のバランス実験!」】
・【斜めに立つグラス?…重心の実験工作「バランストンボ」】
楽しいと思いますし、成功(完成)した瞬間の感動もひとしおだと思います。
日常にちょっとした工夫をすると劇的に効果が上がったり、便利になったりします。
こうした発想が発明を生み、そして、それが特許と言った知的財産へと繋がり、商品化されることもあるのです。
科学も学ぶだけではなく、日常を便利にする知識として活用して、初めて先人たちが築き上げてきた科学の恩恵を受けられ、科学という学問の意義が発揮されるのです。
常日ごろ、「ふ」(不、負)を無くすという「気付きの発想」を持っていると、凄い発明家や科学者になれるの近道と言えましょう!
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